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環境スペースとは

防音・音響に特化した「快適な音環境づくり」を提案する環境スペースは、
スタジオや音楽ホールから、 医療機関、教育施設、工場まで、環境にあわせた「快適な音環境づくり」の提案・課題解決に取り組み、その施工実績は4,200件以上。
音環境というと、騒音・防音が話題となりがちですが、快適な音環境に求められるのはそれだけではありません。
当社では、国内でも先駆けて音響の世界基準の工業規格 DIN18041に基づいた音環境を提案しています。

Kankyo
space

特別な施設だけではなく、一般的な生活環境にこそ「快適な音環境」が必要とされる

快適な音環境をつくるためには「防音」だけではなく、音の波長をコントロールする「音のデザイン」が必要です。残念ながら日本では、まだ音環境への意識が低く「防音」「騒音対策」ばかりが話題の中心にあります。

一部の先進国では、オフィスや教育施設、一般的な生活空間でも推奨値が示され、音環境が追求されています。特にドイツでは、小・中規模の一般的な部屋の「音響品質-設計における必須規定と推奨事項」といった規定 (DIN18041)があります。これは音楽やスピーチの為の高品質を要するスタジオや、特別な部屋へのものではなく、一般的な部屋に対しての基準です。

例えば幼稚園の教室や病院の診察室のように、一見音響設計は必要なさそうな空間に対して、基準を設けています。こうした一般的な生活環境こそ、音環境の整備が必要とされています。

実際、私たちは、他人の話声や、家具や生活用品によって生まれる音、機械音など多くのノイズに囲まれた中で生活しています。当社では、生活環境の中で高品質な音声コミュニケーションを実現する「もうひとつ上の音空間」を提供し、音ストレスの低減、快適な音環境の実現を目指します。

医療施設や教育施設など多くのシーンで最適な音環境を提案、施工実績は4,200件以上

当社で施工しているのは、スタジオやコンサートホールといった特殊な環境だけではありません。医療スタッフの正確なコミュニケーションが求められる手術室、プライバシーに配慮したクリニックといった医療施設、オンライン会議を行う会議室、保育園、さまざまな用途の施設において、騒音対策・音響設計を行っています。 また、コロナ禍での大きな変化として、オンライン会議を行うことで室内の音環境について意識する方が増えました。それまでの対面式では気づかなかった「声が伝わりづらい」「聞き取りにくい」といった違和感から、音環境が注目されています。例えば、ブースで仕切られている部屋でオンライン会議をしていると、「同じ場所で対面で会話しているときには気がつかなかった」、「まわりの雑音が気になるようになった」、といったこともあります。

数値や専門知識だけではなく、見えない「音環境」について伝えるコミュニケーション力を養う

以前はあまり「音環境」 が意識されず、騒音対策を除き建築における「音環境」は重視されませんでした。 そのため、音に関して正しい測定、音環境の提案までを行える人材も稀少です。国内では、基準となる数值もないため、防音の知識はあっても、最適な設計や施工を実現できる会社は少なく、各メーカーやゼネコンも我々のような専門業者に依頼します。

最適な音環境実現のため、まずは部屋の用途についてヒアリングを行い、広さや形状を配慮し音量測定をします。その結果から、音源からの反射や残響時間などを決定、内装材や各部材を配置して理想的な音響設計を導きます。 当社には、測定専門の担当者が在籍し、音に関する実験器具、機器を備え、JIS規格に適合した調査・測定を行い、計量証明事業所としての認可を得ています。
客観的立場で正確な検証を踏まえ、性能を数値化することで科学的根拠に基づいた音環境を提案しています。月に一度、大学教授を招いた勉強会を開催し、更に専門性を高めるべく研鑽しています。

また、最適な音環境を提案するためには、正確な知識の他に、目に見えない「音環境」を正しく伝えるコミュニケーション力も必要です。エビデンスに基づいたサポート結果をわかりやすくお伝えし、納得していただく必要があります。そのため専門知識を高めるだけでなく、提案力を身に着ける研修も行っています。

コロナ禍を経て「音ストレス」に気づく方が増加、売上は10億円を超える

コロナ禍は、人々の生活の音への意識に変化を与えました。それまで気づかなかった騒音や生活音に気がついた方も多く、集合住宅での騒音問題なども多数寄せられました。自身と違う環境の相手とPC越しに会話するオンライン会議が浸透し、自身を取り巻く「音」 を意識された方も多いようです。その背景もあり、コロナ禍ではスタジオなどの大型物件が止まるなど一時的に売り上げを落としたものの、その後は順調に回復し、2022年度は売上10億円を突破、2023年度は12億5千万を達成しました。

2019年には、本格的な音響防音スタジオ 「EBISUTA」をオープン。
言葉だけでは伝えられない防音・音響の性能を体験できるショールームとしても活用、イベントや演奏のためのレンタルも行っています。実際に訪れた方からは、同じ音響性能を再現してほしいという声も多数いただいています。

近年では、すべての人により良い音環境を提供する「音のユニバーサルデザイン」の観点から、ホテルなどからもお声がけを頂いています。生活環境において求められる性能基準は今後も音に限らず、高まっていくものと思われます。当社では今後も、時代の変化に対応しつつ、シーンごとの音環境の課題解決、最適な提案を目指していきます。